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【学生のボヤキ】幸せな経営って何だろう

こんにちは。

植松です(*’ω’*)

今日は、この前参加してきた「人間力大学」の講演会に参加してきた感想と、そのアウトプットをしていきたいと思います。

※人間力大学とは、先日八王子で講演して頂いた大嶋啓介さんが設立した、人間がもっともっと輝き、もっともっと日本が「人」を中心にして輝いていけるようになるための組織です。(先日の大嶋さんの講演会は後日レポートします!)

皆さんは、経営において一番大切なものは何だと思いますか?

顧客満足、というものは商売をしていく上でかなり大切になる要素かと思います。なぜなら、顧客が満足してくれないと、定着してくれないですし、企業のプライオリティにも関わってくるかと思います。

じゃあですよ、顧客満足を上げるにはどうしたらいいか・・・

みんなが幸せな経営をするにはどうしたらいいか・・・

その問題に対して、今までにないアプローチをした有名なホテルのGMの方のお話です。

●柴田秋雄さん

ホテルアソシア名古屋ターミナルの伝説のGM。今までにない新しい経営方針で大幅赤字を黒字経営に回復させ、10年間毎年前年比超えの成長を成し遂げ、名古屋で一番のホテルに成長させた方です。あらゆるもの源泉は「人」である、として人材の教育に対して投資を惜しまず注入し、アルバイト、契約社員、社員、みんなを同じく「従業員」として扱い、大きな成功を収めました。

● 最大の危機

柴田さんのエピソードはたくさんありますが、中でも一番の危機といえるのは、ホテルアソシア名古屋ターミナルの経営が一番落ち込んでいる時、目の前に大きな高級ホテルができたことです。ホテルアソシア名古屋ターミナルは小さなホテル。しかも業績が上がらないという状況の中、従業員を含めみんなのやる気が低迷している最中でしたので、目の前に大きな綺麗なホテルができたことは絶望的ともいえる出来事でした。

「もうダメだ」「諦めよう」そんな雰囲気をホテル内に立ち込める中、柴田さんのとった策は「東京の帝国ホテルなどの有名ホテルに見学に行く」ことでした。従業員すべてを東京などの有名ホテルに連れて行って、感想を聞くと「こんなもんなんだね。」「自分たちにもできるよね。」「もっとお客様にとっていいサービスできるよね。」という声が飛び交ったそう。

ここからホテルアソシア名古屋ターミナルは一気に変わっていきます。自分たちでもっとできること、お客様にとって快適なおもてなしはどうやったらできるだろう。従業員の方々は、誰も強要していないのに朝早くにきて、夜遅くまでホテルに残って、お互いにディスカッションを重ね、行動に移していきました。結果的に、ホテルの利益は年々増加。ホテルの危機を救いました。

●数々のエピソード

アソシアでは基本的に学力、学歴というものに採用の時にこだわりません。なぜなら本当に素敵な人は学力では図れないからです。それを象徴するようなエピソードを一つ。皆さんは前株って知ってますか?(株)○○か○○(株)のどっちにするか・・・という飲食店ではよくある話です。

ある入社したて従業員の人が領収書を書くとき、お客様に「前株でお願いね」と言われました。しかしその従業員の人は「前株」を知りませんでした。どうしようと思いながらも、お客さんに急かされる従業員さん、結局とった行動は「まえかぶ」と平仮名で書くことでした。お客さんは怒ります。「前株も知らないのか!じゃいいよ!将軍とでも書いといて!」。普通の従業員だったら落ち込むか、平謝りするところですが、その従業員は「お殿様だったのですか!!とすると後ろにご一緒されたかが多々は家来様ですか!」と満面の笑み。お客さんはあきれるところか、その満面の笑みにむしろ面白い、また来るよ、の一言。従業員の一生懸命な対応が生んだ、従業員とお客様の笑顔です。

●エピソード2

またこんな話も。アソシアでは積極的に障害を持つ方々を受け入れます。そんな中でのお話し。障害を持つ人がコーヒーのオーダーを取ったとします。障害を持つ従業員は、健常の人と比べては若干作業のスピードが遅くなってしまいます。通常の職場でしたら、上司が怒ったり仲間内の中が悪くなったりと障害を持つ方にとって働きにくい要因がたくさんあるかと思います。

しかし、アソシアでは違います。お客さんから「コーヒー一杯になに時間かけてるの!早くしてよ!」との声に、従業員は「今一生懸命作っていますから申し訳ございません、もう少しお待ちください。」と。これがあるべき姿だと柴田さんはおっしゃいました。従業員が従業員を守る、顧客満足ではなくて、従業員満足。

●エピソード3

さらにもう一つ。あるとき大雨で電車、新幹線が全部止まった時の話。駅のターミナルでは帰宅困難者でごった返していたそうです。建物をさがして人々はホテルに入りますが、案の定満室。しょうがないからロビーで寝ていると、止まっているほかのお客様に迷惑だから出てくださいとの一言。まあ、普通そうなんですけどね(笑)

でも、アソシアは違います。従業員のほうから柴田さんに「困っている人を中に入れていいですか?ロビーとレストラン会場を開放して、そこに通していいですか?」との打診が。柴田さんが「好きなようにしていいよ」というと、駅のホームに「うちに来てください!」との声が。たくさんの帰宅難民の人がアソシアの中に入っていきます。そこで暖を取り、ゆっくりとしてもらう中、夜遅くにはふるまわれたシェフ特性の温かいスープ。アソシアで休憩していた人たちみなさん涙しながら味わったそうです。

●柴田さんの話を受けて、幸せな経営とはなんだろう

これがアソシアです。これが人を大切にする、ということです。

さて、幸せな経営とはなんでしょうか。みんなが幸せな経営とは。

まだ自分は経営者ではないのでうまく言えませんが、柴田さんのような経営ができたのはある意味でレアなような気がします。理想といいますか。でも、私は理想を追わないと意味がないとも考えています。いわゆるお金の問題は置いておいて、一番不確実、変化しやすい「人」というものに投資を積極的に行っていく、「お金は後で付いてくるさ」というスタンス。かっこいいです。リスペクト。

従業員が輝けば、会社が輝く。会社が輝けばお客も輝く。お客が輝けば、日本が輝く。

日本は勤務時間が長いと言われていますが、これは確かに日本人の勤勉な性格とかが影響しているとは思いますが、結構無駄な時間、もっと効率を上げれば短時間で終わるけど、みんなどうやってさぼるかを考えている、ように思います。

でも従業員がやる気を出せば、社員がやる気を出せば、本気を出せば、絶対に作業効率は上がるし、これが会社全体にまで広がれば、全体の推進力はすごいものになっていくのはないでしょうか。

色々な見方あると思います。批判的な見方もあるでしょう。

でも一つの経営の方法として、沢山の会社が採用したら、日本はもっと元気になるだろうなあ、なんて思います。

長くなりましたが、それでは~

writer profile

植松 佑太 / yuta このライターの記事一覧を見る 中央大学法学部法律学科4年。学生団体pino代表。 法律の勉強を入学後2日でやめ、ALSAという国際インカレ学生団体に入会し様々な経験を積む。現在は学生でありながら社会人でもあるという自分を活かしながら新しい環境に行っては学んで実践している。自分を追い込みたい気質を持っていて、沢山のことを乾いたスポンジのように吸収中。